■ 入門について ■
(にゅうもんについて)
現在、西郷派大東流では、北九州に居城を構える総本部・尚道館を始め、全国の支部において門下生を募集し、技法の指導を行っております。 西郷派大東流は「筋力」よりも「術」に重きを置く叡智武術であり、肉体を酷使して、害する過度の筋力トレーニングを行ったり、無理に力んだり、呼吸法(【註】多くの競技武道やスポーツ格闘技は、「呼吸」の吐納法が間違っている。それは技を掛ける瞬間に、呼吸が一瞬止まることである。これは心臓に大きな負担を掛ける。中年以降の人が、これらの競技を遣ると、「心臓肥大症」になるので要注意)を誤ったりの、健康に支障をきたすような無理な運動を行いません。 あくまでも、秘伝で伝わった「儀法(ぎほう)を練ること」によって精進し、上達していくことを心がけています。
よって、年齢、性別を問わず、最低限の僅かな力(例えば8kgを持ち上げる程度)さえあれば、稽古を通じて技法を修得することが出来ます。
昨今の世相は、激動を暗示するものであります。
長引く不況の中で、世の中は益々混沌を深め、歪(ゆが)んだ人心が引き起こす凄惨な犯罪は、その陰湿さに拍車を掛け、増加の一途を辿(たど)ることでしょう。 このような状況下にあって、私たちはいったい何をすべきでしょうか?
古来より培われてきた良き伝統を規範に、武技と精神を練り続ける「西郷派大東流」という武術思想の中に、その答えがあると私たちは信じています。そして、この行動律の信条は、「知ることは行うこと」という、陽明学の「知行合一」の行動哲学にその根拠を求めます。
武術は、単に武技だけを学んで修得するのでなく、ともに文武が両道であって、武術家としての人格が完成に向かいます。武技の強弱のみを論ずるのは、実に愚かしい限りです。文武は両道でなければなりません。この追求こそ、西郷派が掲げる究極の課題です。
日々の自己磨錬の中から得る、決して人から盗まれることのない、強奪されることのない真の価値観は、いざと言う時、必ずあなたを救ってくれることでしょう。危機に対し、単に人からの受け売りだけで危機管理を唱えるのではなく、実戦に即した、「危機意識」が必要です。この意識に欠けた人のみが、簡単に殺される現実を、私たちは陰惨な事件を知ることによって、知っていますし、また、こうした事件は日常茶飯事のように起っています。 世間に蔓延(まんえん)する見せ掛けの平和の気配に疑問を抱き、新たな価値観を求めて止まない心ある人々の入門をお待ちしております。
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