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志高く、より良く生きるために

■ 入門を志す人に ■
(にゅうもんをこころざすひとに)

 一般に、武術や武道というと、何か過激な、ハードトレーニングが連想されます。腹筋をやったり、腕立て伏せをやったり、あるいはバーベルを持ち上げたり、懸垂といった、肉体を酷使する苛酷な運動と思いがちです。

 しかし武術はスポーツや、スポーツ武道競技と異なり、殆ど筋肉トレーニングをする必要がなく、稽古の主体は術を習得するために注がれますので、体格や肉体的弱点は殆ど気になることはありません。

 また呼吸法や吐納法に間違いのあるスポーツや武道競技は、逆腹式呼吸という深呼吸以外の呼吸法が、種目スポーツに中に盛込まれてないため、運動を始める前には準備体操やストレッチ運動が必要であり、また、終了後は整理体操が必要であり、これを怠ると呼吸器障害や心臓肥大症という病気を煩うことになります。

 一方、西郷派大東流合気武術という「武術」は、反復トレーニングが目的でないため、準備運動もせず、終了時には整理体操すらする必要がありません。これは「術」の習得に主体を置いているためです。

 合気の鍛練は、臍下丹田にある「気海部分」の、深層部である「真丹田」の強化を図ります。
 真丹田とは、不可視世界の深層心理的なもので、潜在意識を開発するもので、意識の位置としては、「気海」から体内に直角に三寸(約9センチ)、更にそこから三寸垂直に下がった部分にあります。ここに意識を集中して、真丹田強化を図ります。

 既に、呼吸としての吐納法はこの時に行われており、あえて準備体操をする必要はありません。また終了時も、整理体操の必要がありません。これはこの武術そのものが、呼吸法の正しさを現わしていることになります。

 また、種目スポーツは普段使わない筋肉をほぐすために、有酸素運動と称したストレッチ運動を行いますが、「武術」は、関節や神経の「逆」を取ったり、「順」を取って、極限まで攻め、動きを制するという術を用いるため、もう、これ自体が優秀なストレッチ運動であり、更に優れているところは、各経穴の『ツボ』といわれる箇所を抑えたり、刺激しますので、健康維持にも多いに役に立ちます。

 実戦護身術として「術」を習得し、それが併せて健康法にもつながり、両者は表裏一体の一枚岩で修練することができます。ここがスポーツのように、筋トレは筋トレ、技術は技術と別々に行う考え方と方法とは大いに異なる点です。

 喩えば、スポーツを揚げた場合、格闘技を除いて、護身術の意味から考えると、多くは護身術の要素を持ったものは殆どありません。陸上競技などは襲われて逃げる場合、その逃げ足の早さで大いに役立つものの、八方塞がりになって袋小路に追い詰められた場合など、もう、これ以上は逃げ道がありません。

 しかし合気武術はその名の通り、こうした局面に対して我が身を護り、複数の相手にでも戦えるように古来より研究された実戦護身術ですから、こういう時、威力を発揮します。西郷派大東流はこうした、現実に起こるあらゆる不慮の事故を想定して、古人が研究し、練り上げてきた武術です。これを総じて、西郷派大東流ではこれを『御信用之手』といいます。

 この『御信用之手』とは、実戦(不慮の事故に遭遇した場合も含めて)において極めて信用のおける業(わざ)ばかりを集めた「術」で、これを用いれば、危険から身を護れるという技術が含蓄されています。
 これを習得するには、体格や体力に一切関係なく、仮に病弱だとしても、これを習得することは容易であり、肉体的欠陥は差ほど気になりません。

 またやっているうちに、弱かった躰は自然と回復してきて、健康体を取り戻すことができます。誰もが、才能や素質に頼る事なく、一様に合気が学べ、無理しない、力まない、力と力のぶつけ合いでない武術が習得でき、今まで不規則だったり、不摂生の限りを尽くして弱ってしまった躰を回復させ、体質改善を図ることができます。

 合気は、力の競い合いではありません。まして技術と技術を互いにぶつけ合って、柔道のように揉み合ったり、あるいは剣道のように鍔競合いで、競り合うようなことがありません。常に流れるような、スマートさを追求する武術なのです。
 このために、護身術としては万人向きであり、ひ弱な女性や子供にでも習得が可能です。


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