■ 伝授式 ■
(でんじゅしき)
平成十六年九月三十日正午、奈良支部長・荒木一弘准師範に『西郷派大東流合気武術・棍儀一切の儀法』が伝授された。儀式は玉串奉納からはじまり、荘厳に行われた。
当日伝授された棍儀一切には、西郷派大東流の特異とする接近戦での腕節棍(わんせつこん/一般にはヌンチャクと言われる)の「大東流腕節棍(わんせつこん)第一の型」より「第二の型」「第三の型」「第四の型」までの基本儀と、大東流腕節棍中伝儀に当たる「飛龍(ひりゅう)第一の型」より「第二の型」が伝授され、続いて杖術棍法の「風魔棍(ふうまこん)第一の型」より「第二の型」、更に棒術ならびに槍術の奥伝儀である「飛龍第一の型」「第二の型」「第三の型」「第四の型」の一切が伝授され、この伝授式は無事終了した。
●伝授書
「證 大東流棍儀之事
荒木一弘 殿
右の者今般、大東流棍儀の一切を伝授を受け、一切が終了した事を認め、これを伝授する。
平成十六年九月三十日
西郷派大東流宗家 曽川和翁」
我が西郷派大東流の棍儀は、接近戦ではじまる腕節棍よりはじまり、この棍法を次第に長い物へと取り組み、これが五尺杖へと至る。五尺杖が完成した後、六尺の棒術へと至り、六尺棒を以て、これを「袋槍」とする。
袋槍は本来室内戦で用いられるもので、五尺杖の先に一尺の袋槍を被せ、屋外戦場以外の室内で戦えるようにしたものである。五尺杖は一尺の袋槍を被せる事により、全体が六尺の長さの手槍が完成する事になる。この手槍を以て六尺の槍とし、六尺で狭い室内を縦横に動き回り、槍術を行うのである。
最初は腕の長さからはじまった腕節棍は、六尺の槍を以て、ここで完成する。
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