入門について 10



●仮説に翻弄される人生は禍根を招く

 有識者あるいは知識階級の権威に翻弄(ほんろう)される事を、「踊らされる」と言います。
 そしていつの間にか、権威を信じ込み、安易な人生を選択する風潮が強くなってきました。
 凡人は、いつの間にか踊らされ、仕掛けられ、やがて「填(しず)められる」という結末を辿ります。

 マタイ伝福音書第七章13〜14には、


  狭き門から入れ。
  滅びに至る門は大きく、
  その道は広い。
  そして、そこから入って行く者が多い。

  命に至る門は狭く、その道は細い。
  そして、それを見い出す者は少ない。


 とあります。
 これは虚構と虚仮嚇(こけおどし)の愚を戒めています。
 また昨今は、アメリカナイズされたものが大衆に好まれ、街中は至る所で横文字文化が氾濫(はんらん)しています。日本的なものを古い、時代遅れと極めつけ、アメリカ的なもの、ヨーロッパ的なものを新しい、科学的だと極めつけています。欧米崇拝、西洋崇拝は明治以来の日本の風潮であり、わたしたち日本人は白人コンプレックスを抱いて、今日も生活を続けています。

 心を構築する精神文化が軽んじられ、金・物・色の物質を尊ぶ物質文化がもてはやされています。また、精神文化の衰退とは、言霊の衰退を現わします。
 言霊とは単的に言えば、「アイウエオ」ではじまる「ン」の五十一音に、濁音と半濁音を加えた七十六音の事で、この七十六声音から成り立っている言語が日本語であり、七十六声音を完全に発音できるのは日本民族だけなのです。
 五十音から重複音を除いたものが「イロハ四十七音」であり、これに「ン」を加えた四十八音が、カタカナで、これを「型神名」(かたかな)と言います。

 つまりカタカナとは、その一つ一つが「御神名」となっており、世界中の言語の中で、日本語だけが左脳を使用し、その他の外国語は右脳を使う事が最近の研究で明らかになっています。これは要するに、左脳を使用すること事態が、宇宙に満ち満ちた「光透波」(ことば)という波動を、言葉として使っている言語が日本語であると言う事がいえます。
 しかし今日、こうした「光透波の玄理」(ことばのげんり)を知る人は少ないようです。