浄血の原理 
 血液の役割は、一般的に酸素や炭酸ガスを運搬することであると考えられています。しかしこれは単なる補足事項で、本当の役割は別にあります。
 それは赤血球自体が全身を巡り、体内の総ての細胞へと変化していくことなのです。
 つまり血液は体細胞へと発展します。これを「血球の分化」といいます。
 そしてこれまでの医学常識をくつがえして、「白血球は、赤血球から新生される」という研究が確認されているのです。

 さて、ここで白血球の新生過程を述べて見ましょう。
 この新生過程はその時々の条件によって異なりますが、これは大きく分けて三つあります。
 その第一は、「発芽方式」といわれるもので、赤血球の核の表面に小さな突起部が発生し、それが膨らんで、ついには赤血球膜を破って飛び出し、これが白血球になります。
 その第二は、「流出方式」といわれるもので、赤血球膜が破れて細胞質が流れ出し、それが白血球へと発展します。
 その第三は、「分割方式」といわれるもので、赤血球自体が適当な大きさに千切れて、各々の断片が白血球になっていきます。
 この三つのケースは、いずれも赤血球が白血球に変化することを証明しています。

 一般に信じられている医学常識では、白血球というのは病原菌が侵入した場合、それを食べてしまうという働きがあると信じられています。
 しかしこれは断片的な結果のみを、短絡的につなぎ合わせたもので、白血球の本当の働きはもっと別のところにあります。

 ところが、今日の現代医学の常識では、白血球(leukocyte)を血球の一つと定義し、その種類に無色・有核の細胞で、リンパ球・単球・顆粒白血球などを上げ、赤血球よりやや大きいが、数ははるかに少なく、人の血液1立方ミリメートル中に5000〜7000個が存在するとしています。

 また血液中だけでなく、他の諸組織の中にも移動し、単球や顆粒球はアメーバ運動を行い、細菌や異物を細胞内に取り入れて殺し、消化する食作用をもち、リンパ球は免疫抗体の産生、免疫機能の調節にあずかり、更には、高等脊椎動物では骨髄が主な白血球産生の場である」と定義しているのです。
 しかし、白血球が体細胞へと変化するとは一言も述べられていません。
 もし白血球が体細胞へと変化しないのであるならば、これまで東洋医学でいわれた「肉体は食の化身である」という真理が崩れてしまうことになります。

 また多くの先学者達が、白血球は、筋肉や軟骨、上皮、腺、骨などの各組織に変化していく発展段階の証明を幾度も確認し、「白血球は分化能力を持っている細胞である」と認めながら、その結論として「赤血球は白血球を新生して体細胞へと変化する」という事実を確認しています。
 しかしこれを論ずると、医学者として嘲笑されるという現実があります。これは何故でしょうか。
 したがってこうした事実を確認しながらも、これをあえて否定せず、黙認して、沈黙を保っている医学者も少なくありません。

 特に大学病院などの大病院に医局として勤務している、助教授や講師、助手や無給医たちは『腸造血説』を掲げた場合、この白い巨塔で出世の見込みはないとされています。
 そして今日に至っても、こうした封建制度は医療の場で根強く生き残っています。
 あなたはこの裏側に、政治的な匂いのする陰謀を感じ取ることは出来ないでしょうか。

 日本医師会という集団は、医者の先生方の職業集団と一般には思われています。
 この団体は1906年医師法の成立とともに「大日本医師会」が発足し、47年に日本医学会をも傘下に入れた任意加盟の「社団法人・日本医師会」が誕生しました。
 しかしこの団体は、医師の職業団体の仮面を持ちながら、一方で厚生労働省に圧力をかける政治的な駆け引きを行う仮面をも持っているのです。

 多くの庶民は、人民の施されるべきはずの「平等な医療」が、資本主義の差別思考に振り回され、こうした圧力団体の生贄(いけにえ)にされているという現実も忘れてはなりません。
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