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1 | 運勢的に劣勢の要素を持っている人は、肥満体質か痩せ形体質の人に限られる。その人たちは食べ過ぎか、偏食主義者であり、人間離れした(先天的な中肉中背の中庸の体型でない)奇怪な体型をしており、自らの体内に何らかの病気を持っている。 |
2 | その病気は例えば、肥り過ぎの人は、成人病や腰痛及び痔等の病気を持病として抱え込んでおり、痩せ過ぎの人は、結核や寄生虫など蟯虫(ぎょうちゅう)の涌くの病気を持っている。だからいつも身体は健康でない。健康でないから気分も優れず、憂鬱(ゆううつ)ぎみでヤルことナスことがうまく行かない。判断も間違ったものを選択してしまう。 |
3 | 間違った判断をしてしまうのでその歪が運勢となって表れ、運勢は劣勢になってしまう。それから抜け出そうとするのなら、先ず、自らの体型を先天的な中肉中背の中庸の体型に戻さなければならない。その為には断食以外ない。 |
4 | 断食は、一日約一キログラム前後(人によって異なる。痩せている人は五百グラム前後)の割合で体重が減っていくから、一週間やれば約七キロ、二週間やれば約十四キログラムの無駄な脂肪塊や無駄な細胞が排泄されていく。その排泄される老廃物の中には、種々の病因も一緒に排泄される。 |
5 | その結果、肥っている人は痩せてきて急速に先天的な中肉中背の体型に戻ろうと、自らの治癒力と復元運動が始まる。痩せて虚弱体質の人は種々の病因が排泄される事で急速に先天的な中肉中背の体型に戻ろうして、治癒力に助けられながらバランス良く肉を付け復元運動が始まる。 |
6 | 先天的な中肉中背の体型(神の体型)は人間本来の自然の体型であるから、自然体は運・不運の吉・凶に左右されない体型となる。 つまり、「神我一体」となるのである。 |
7 | したがって、今まで不幸と思われていたことは一切解消される。過去は単なる幻覚であった事に気付くのである。これを仏教の世界では「悟り」といい、次の次元へ向かうステップが開けるのである。 また、宇宙意識が得られ、物事に対する感受性を豊かになり、判断力が高まる。判断力が高まれば洞察力や分析力が養われ、間違いを冒す事が少なくなる。間違いが少ななれば、運勢は強運に包まれ、過去の忌まわしい因縁までも断ち切ることが出来る。 |
1 | 頭がすっきりして爽快感を覚え、頭脳明晰になる。これは釈迦やキリストの断食からでも窺える。また発明王、エジソンは九日間の断食からタングステンを発明している。 即ち、断食を経験すると頭の回転が良くなるという事である。洞察力や分析力も旺盛になるのである。 |
2 | 睡眠時間が短くて済むようになる。短時間の間に熟睡するというわけである。断食後の睡眠時間は人によって異なるが、大旨四〜五時間程度であろう。七時間以上の睡眠は眠り過ぎと考えるべきである。 眠り過ぎると血液を汚染させ、頭を軟化させて脳軟化症等の病気を併発するので要注意である。脳軟化症は、動脈硬化からのみ起こる病気ではない。眠り過ぎが病気の副因になる事さえあるのである。早起き出来ない人は、一般に低血圧と思われているが、原因はそれだけではない。食べ過ぎると長時間の睡眠時間を必要とするのである。また、性格的にも眠り過ぎる人は、怠け者になる要素を持っているようだ。 これらの多くの原因は、肉食中心の食生活がその元凶にあり、血液を汚している為で、血液が汚れれば睡眠しても熟睡した感じが得られず、眠れない儘(まま)に、うとうとと仮睡状態を輾転していることになる。そして、夢の中を彷徨い、睡眠をとったという感覚と、眠れなかったと記憶とを交錯していたことになる。その上、疲労感だけがいつまでも付き纏うのである。 |
3 | 本当に熟睡すると夢を見なくなる。(但し、霊夢とは異なる)夢は霊界からの通信であると思っている人がいるようであるが、これは大きな誤りである。霊夢と謂われるものは、普通の催眠状態の中では見る事はない。霊夢は、眠りに入る前や眠りから覚める前に意識できるミットアルファー波状態の時に見られるものである。 その場合、意識はしっかりしているので普通の夢とは異なっている。 |
4 | 断食後は胃が収縮し小さくなるので少食になり、玄米菜食の粗食でも満足できるような体質になる。食欲は下手をすると欲の一種に成り下がり、過食の場合は人間の生存本能から発する食欲ではない。過食や飽食に陥って、胃拡張や胃下垂にならないように日頃からの注意が必要であり、「腹六分の少食」「一日二食の慎み」「美食主義に走らない」ことが肝心である。口の奢(おご)りは、即性格の奢りに繋(つな)がるのである。 左脳の暗記の分野以外の、右脳を開発するには、先ず、先入観や固定観念を捨て去ることが肝心である。それによって心は自由性を取り戻し、思考的にも冷静な洞察力や理解力が増してくる。また、感受性や創造力も高まってくる。つまり独自の、創意工夫が芽生えるわけである。 また、冷静沈着な判断力が養われる為、不動心が得られ、腹を立てない性格となる。腹を立てたり、苛立ち等は肝臓を極度に悪くするので注意したいものである。 |
5 | 少食で粗食に満足出来る人の特長の一つに、「よく噛む」という動作が付け加えれられる。少食は「噛む」作業を充分に行うことで「食欲・満腹中枢」に満腹の指令が届き、「腹六分」を保つこことが出来る。その回数は一回口に含む度に最低50回〜100程度が適当である。米噛の筋肉を発達させ、そこは同時に、人相学(観相)でいう「コメカミの部分が発達している人」は、頭脳明晰であるという健全な頭脳を造るのである。このように米噛の部分が発達するのはよく噛む為である。殊に、玄米を食べる時は、よく噛むという事が課せられる。通常50回から、多い人になると100〜150回も噛む人がいる。 このようによく噛んで食べれば少食で充分に満足でき、御数(おかず)の少ない粗食であっても、唾液中のアミラーゼ・マルターゼ等の酵素と、食べた食物がよく混ざり、消化吸収を助け、身軽でありながら強健な体躯をつくることが出来る。 |
6 | 胃に負担の掛かる肉食の習慣がなくなるので、体液は酸性から弱アルカリ性(生理的中性)へと移行を始める。酸性体質は諸々の病気を誘発するが、弱アルカリ性は病原菌に対して抵抗力のある体質に変えてしまう。酸性の要因を持つ肉食が改まり、弱アルカリ性の要因を持つ菜食に改まる。更に血液が奇麗になる。肉食は血液を汚し、大腸癌になる危険が大なので特に注意が必要。 |
7 | 意志力が非常に堅固になる。根性のある粘り強い精神力が得られるのである。但し、断食経験者と未経験者の意識は根本的に異なっている。未経験者は意志薄弱で直ぐに挫折してしまうようである。せいぜい頑張って、「参考程度に……」というレベルである。 |
8 | 身体がスマートになり、更に軽くなる。その為、膝や腰に負担が掛からなくなり、動きも軽やかに機敏になる。また、見た目も非常に若々しく見え、事実内臓やその他の機関がリフレッシュされる為、十年から十五年程度若返る。不老長寿の薬は、何も外側を必死に探さなくても、自らの内側に備わっているのである。 |
9 | 集中力が着き、深い瞑想や精神統一が容易に行われ、宇宙意識の開発が強化される。また、霊的な感覚が研ぎ澄されてくる。勘も非常によくなる。 また、居眠り等の状態に陥ることもなく、疲れを知らない躰となる。歴史的偉大な宗教家である釈迦やキリストは、全て断食を行って霊感と宇宙意識の開発を行った。 |