大東流食養道とは
粗食に徹した季節ごとの旬の食餌法

 人生の戦いに「負けない境地」を作るには、頑強な躰からだ/西郷派大東流では「体躯」という。また、霊肉両方を合わせ持つ「生体」と「命体」をいう)と、それを補う忍耐力・持久力と、根本支柱である精神力が必要です。

 まず、肉体的にも精神的に強靭でなければなりません。それに併せて、西郷派大東流は、魂の源泉である「御霊(みたま)の育成」に努めることを教えます。つまり霊魂の養成であり、これが単に、他の食事法を一線を画し、「霊的食養道」と謂(い)われる所以です。これが則ち、粗食に徹した『食餌法(しょくじ‐ほう)』です。

 単に技を掛けるのがうまい、武技の遣(や)り取りが巧妙、小手先の技が器用、試合の掛け引きが優れている、道場内での格闘が強いというだけでは、実戦試合において「負けない境地」を作る事は出来ません。霊的神性を曇らせず、それを澄み切った状態で養って行かなければなりません。それには、まず頑強な躰が必要です。その体躯のベースになるのが“強靭(きょうじん)な躰”です。

 強靱な体躯とは、次ぎの通りです。

病気をしない躰。また病気をにかからない躰。仮に、病気に一時的になっても、それを直ぐに回復できる躰。
運・不運に左右されない、また方位・方角に左右されない安定した運勢。
安易にバイオリズム(浮沈の波動)に支配されない生命体の育成。
血液がサラサラで、スタミナのある忍耐力。
異常性欲が起らない、更には、毅然とした態度、並びに冷静な判断力の持てる思考。

 現代は種々の難病・奇病が蔓延し、それはあたかも業病化し続けています。業病とは、人間を構成する原点である“魂が病む病気”です。
 こうした病気が、様々な不幸現象を作り出し、その真っ只中に現代人は身を置いていることを忘れてはなりません。そのために一旦病気になると、病気は長引き、一旦回復しても、再び旧(もと)の木阿弥(もくあみ)に戻るという悪循環を繰り返しています。その元凶は人体の化身である、「食物の選択」に誤りがあるからです。

 人は、幸せになりたい、金持になりたい、多くの取り巻に傅(かしず)かれたい、豪邸に棲(す)みたい、高級車を乗り回したい、権力の座に着きたい、良い伴侶と巡り会いたい、恋愛運を常に我が手中にしたい、と飽くなき奔走します。しかしそれは幻想に過ぎません。上下の軸に添って、輪廻する一時的な、“有頂天の世界の幻”です。栄枯盛衰の原点は、ここにあります。

 こうしたものを追いかけたとしても、真の幸福は得ることが出来ず、人生を喜怒哀楽の坩堝(るつぼ)に閉じ込め、一喜一憂の人生に振り回されることになります。
 霊的に言って、こうした運・不運にも左右されない霊的構造を持ち、霊的神性を養うことが大事です。

 人体には波動があり、それは周波数となって振幅を作り、上下・高低の波を作ります。体調の好・不調もこの波に左右されます。そしてこの波は、不調であればある程、その上下・高低の波の振幅巾は大きくなり、波調が粗(あら)くなります。

 また粗くなるばかりでなく、浮沈の差が大きくなり、一旦沈むと中々浮き上がれなくなるという現象を招きます。こうした元凶に陥らないためには、動蛋白中心の食事法(食餌法)を改善し、食養道を全うしなければなりません。
 更に、人体は生体(肉体)だけでなく、命体(霊体)も併せ持っていることを知らなければなりません。そして両者を結び付けているのが幽体という「心」の領域の存在です。

 人間の行動原理は、まずスタミナがものを言い、行動力と根気が次に続きます。そしてスタミナを維持できる条件としては、血液がサラサラという状態です。

 ちなみに血液がサラサラとは、生理的中性(弱アルカリ性)で、その結合率はPH7で80%、PH8で100%でフィチン酸の結合能力のアルカリ性下でのみ、この条件が得られます。
 つまり抗癌物質の生成が行われ、癌にかからない体質を作ることが出来ます。これを「浄血」といいます。


 肉食は霊的神性の波調を乱すばかりでなく、波調自体の振幅を大きくして、もともと密だった波調を粗くします。
 波調が粗くなれば霊的神性が曇らされて野獣化に趨(はし)り、淫獣と化し、異常性欲が起こり、その排泄に向かって、男女は不倫という不幸現象に陥ります。そしてその性愛は、スポーツ的になり、遊戯的になり、享楽的になり、愛液を浪費する愚を重ねて行くことになります。

 また当然の如く、短命となります。これは肉食に由来していると考えられます。
 肉食を常食としている人が概して短命なのは、それを食することによって内臓機能の老化が早まるからです。早熟という現象は、食の乱れで性感覚が狂わされ、異常性欲現象と見ることが出来ます。
 まず、異常性欲現象は肉常食者に多く起こります。食肉の分解によって生じた強酸類は、まず、血液を酸毒化します。次にこの酸毒化により、代謝機能を根底から狂わし、性的な病的興奮や深刻な排泄障害を起こします。

 昨今、水面下で徐々に増え続ける、男性の前立腺癌、睾丸癌、陰茎癌(包茎で恥垢が原因。この癌が進行すると陰茎切断だけでなく、男根、睾丸、鼠径部のリンパ節まで切除する事態を招く。尿道口は会陰部に新たに作られ、ホルモンバランス崩れる現象を起こす。また睾丸がないために女性化が起こる)や、女性の子宮筋腫などは肉の常食者に多く、その他、心筋梗塞、狭心症、肝炎、腎炎などの疾病にかかりやすくなります。

 性格的に切れやすい若者は、肉常食者で、興奮や頭重感に襲われ、既に思考的にも精神障害が起こっています。こうした現象は、食肉に含まれる興奮性物質(プリン塩基)が吸収され、肉の蛋白質が分解されて毒素が発生したためです。
 こうした毒素が増えると、心身ともに根気が無い状態に陥り、酸毒思考に陥ります。老廃物の体内充満で、肉体的にも精神的にも疲労しやすくなり、この疲労から、じっくり考えることが面倒になってきます。考え方が単純になり、皮相的な物の見方しかできなくなります。現代社会の元凶は、ここにあるといっても過言ではありません。

 食肉に含まれる動物性脂肪は、血液中に過剰な酸化物質を蔓延こらせ、こうした酸類は、性腺を刺激して、異常な性的興奮状態を長引かせます。
 昨今の若者が早熟状態にあるのは、動物性脂肪が原因で「早熟」イコール「早老」という図式が浮き彫りになってきます。
 したがって動蛋白は出来るだけ少量にするか、背中の青い小魚類(イワシ、小サバ、小アジ、シシャモなど)や貝類にし、“四ツ足”という哺乳動物の肉は避けなければなりません。“四ツ足”動物の哺乳類は、人間の性(さが)と同じだからです。“性が同じ”ということは、「共食い」になります。哺乳類同士が、「共食いをしていては、運など開きようがなく、喰われる動物の怨みから、運勢を悪くしたり、霊肉共に異常が顕われてきます。この意味で、食を正す必要があるのです。

 こうして食餌法を正し、「粗食に戻す」ことにより、自身の肉体も動きの切れがよくなって軽快になり、運勢的にも開かれてきます。
 そしてこれを更に要約すると、次のようになります。

霊的に優れた勘(かん)を持ち、事前に起る事をキャッチできる近未来予知能力の育成。危険に対する護身能力が高まる。
暑さ寒さに強い体躯。夏は冷房無し、冬は暖房無しの強靱な体躯。
粗衣小食、そして粗食の仙人食(玄米穀物菜食による粗食・少食)で充分な労働のできる生命体。
牛乳神話の大ウソ。牛乳の骨太神話に騙されるな。カルシウムは海草類から摂るのが理想。
朝食抜き(但し、玄米スープの飲用)の軽やかな躰、食料節約の省エネ体躯。一日2食主義で、昼食と夕食のみ。人体は「異化作用」と「同化作用」があるため、時間帯で各々の作用は昼と夜で切り替わり、したがって朝は食事をするのではなく、排便タイム。



6.霊的に優れた勘(かん)を持ち、事前に起る事をキャッチできる近未来予知能力の育成。 好戦的で幾ら、実戦空手の猛者でも、あるいは格闘技のチャンピオンでも、自動小銃を持った一兵卒には叶わないし、また原水爆投下の戦場では、業火(ごうか)に焼かれて、生命を維持することすら出来ません。
 更には、自分の乗った飛行機や、大量鉄道輸送の交通機関等が故障したり、事故を起こした場合、果たしてこうした非日常的な現実に生き残る事が出来るか、否か、ということが問われます。そして飛行機の場合は99%が絶望的であろうと推測されます。

 また、新幹線などの超高速な鉄道交通が事故に遭遇した場合も、飛行機事故に準ずる大惨事が予想されます。
 災いは、一見安全と思われ、自分とは関係ない、起る筈がない、と安易に思われているところに、集中していることも忘れてはなりません。
 したがって、こうした事前に起る近未来の危機に対して、予知できる「第六感」の予知能力開発の霊的感覚が必要になってきます。

 こうした感覚を養うためには、穀類菜食主義であるか、肉食主義であるかという、食性の違いで次元が異なります。予知能力が低ければ、近未来に起こりうる事件は感知できず、高ければこれを事前にキャチすることが出来ます。

 霊的感覚は食べ物と密接な関係があり、肉食や乳性食品主体の欧米式食生活は、生命体の波調(波長)が粗くなり、鈍感になります。逆に穀物菜食・植物性食品主体の食生活では、波調が細かくなり、霊的神性が高まります。したがって霊的神性が高い人だけが、近未来の予知能力を持つ事が出来ます。
 古人はこうした感性から、「勘」を養い、近未来に起こりうる出来事や事件を見通したり、事象に対して、常に見通しを立てていたのです。

 現代人の畸形(きけい)部分は、代謝機能が狂わされている四季を知らない体躯に由来しています。こうした現象は、既に三代前の祖父母の生活様式の誤りから起こり、それに輪を掛けたのが昨今の食生活の欧米化という元凶です。
 この元凶は現代人を、人間として益々弱くしています。飢えにも、暑さにも、寒さにも弱くなってしまったのが、現代人の実態です。

 日本人は昭和三十年代後半から四十年にかけて、高度成長の波に乗り、急速に衣食住が豊かになり、住環境の快適化と共に、一方において日本人の体質を劣弱化させ、弱い体躯へと退化させました。エアコンの利いた住居、農薬や合成着色添加物などで汚染された加工食品やインスタント食品、更には思考能力を蝕み、低下させるジャンクフード。そしてこれらを当り前のように常食とする、現代人の不自然・不規則な食生活。
 自然から逸脱してしまった生活習慣が蔓延したためか、国民の健康状態は一億総半病人とまで極論される情けない状態に追い込まれました。

 さて、人類の歴史を考察して見ると、その進化の過程には、その大半が飢餓で苦しむ歴史であったことが分かります。毎日、三度三度腹一杯好きなものが食べられると言う時代が到来したのは、つい近年のことです。鯖読みして大目に見ても、戦後の昭和三十年後半の頃からではなかったでしょうか。

 それ以前の、私達の先祖は屡々ひもじい思いに悩まされ、苦しめられてきました。戦中並びに終戦直後の食糧難は、数十万年前の氷河期時代の食糧難の如きの苦しみを彷彿とさせます。
 この時代、人々が食糧にありつけるのは貴重な獲物が採れた時だけであり、この時だけが栄養補給のチャンスでした。

 この時代の人々は、何日間も漸減食期間(食べ物が口に入らない期間)が長くなり、半断食の状態が続きます。この場合、食べたもの(澱粉や糖分)は、消化吸収されて血中のブドウ糖になりますが、食糧が何日間も入らず、漸減食期間が長くなると、その期間中は体内に蓄えてあった蛋白質や脂肪を分解し、これを血糖に変換して、血糖値を維持するという人体構造を持っていました。

 本来、人体における血中のブドウ糖は、二つの経路から生産されています。
 つまり食べ物が入らない場合、体内の蛋白質や脂肪を分解し、これを血糖に変換する回路と、食べ物が入った場合、血糖値は口から入った栄養分によって補給するという回路で、時と場合に応じて、自由にスイッチが切り替わる構造を持っていたのです。

 ところが昨今のように食糧や食材が豊かになり、飽食の時代の継続と持て囃されている今日、朝から晩まで三食だけでは飽き足らず、一日四食が常識化する中で、間食を挟み、日に四度も五度も栄養分を補給している状態が続けば、回路のスイッチは、口からの栄養分の方に入りぱなしになり、体内に蓄えてあった蛋白質や脂肪から血糖を作る働きは、通常、必要ないことになり、やがて働かない状態になってしまいます。即ち、体内の貯蔵庫から血糖を作り出す方のスイッチが錆び付いて機能を失って退化するのです。
 現代人はこのスイッチの錆び付いた状態と言えましょう。
 そして現在のように飽食に浮かれ、マスコミ操作によって、猫も杓子もグルメに踊らされている現実は、過食を促進させて、血糖を作り出す機能が退化した構造と言えるのです。

 戦中や終戦直後の日本の病院は、今日と違って閑散としたものでした。ところが今日の病院はどうでしょうか。いつも多くの患者で溢れ、難病・奇病を抱えて押し寄せているではありませんか。
 それに伴って、現代人の体躯は確実に劣弱化し、暑さ寒さに弱くなったというのも、衣服の機能ばかりでなく、食餌法と、食そのものの乱れに起因がります。

 肉はスタミナの元と言うのは、現代栄養学がつくり出した、事実無根の学説です。
 さて、スタミナが補給される条件としては、生理的中性であり、弱アルカリ性に限っての条件下でのみ、可能であり、酸性食品である食肉にスタミナ補給の力は持ちません。スタミナの欠如は「塩分不足」から起るもので、いくら肉を食べても、血液をドロドロにするだけで、その補給源にはならないのです。

 ちなみに「塩分不足」とは、ミネラルを含んだ自然塩の不足であり、塩化ナトリウムが99.99%含まれる白色精製塩(イオン交換樹脂法で作られている)ではありません。この一般に売られている白色精製塩は、三白癌の一種であり、百害あって一利なしということを肝に命ずるべきです。

 これを信じて疑わない人は、現代医学や現代栄養学を推奨する人達で、日本人の多くはこの大ウソに翻弄(ほんろう)されました。牛乳神話はマスコミ操作の繰り返しの洗脳で、庶民はまんまと集団催眠術にかけられてしまいました。牛乳でカルシウムが摂取され、骨太になると言うのは、現代栄養学がでっち上げた大ウソです。

 空腹に強い仙人食で、十分に仕事をこなし、楽しい食生活、楽しい軽快な人生が送れます。それは食を乱さず、慎む事から始まります。
 かつてベトナム戦争で、勝利した国は、肉食至上主義・コカイン至上主義のアメリカではなく、実はアメリカが侮蔑の対象として憚からなかったベトナムでした。

 彼等は、最も原始的な武器で闘い、アメリカ陸軍特殊部隊(通称グリーンベレー)をマレー半島から駆逐し、旧式のソ連製武器で、B52戦略爆撃機を撃墜しました。彼等は貧しさ故に肉食主義者でありませんでした。そしてハンバーガーとコカ・コーラがなければ戦えないとしたアメリカは、約15年の長きに亙り、毎年250万ドルの巨額な戦費を投入して敗れました。

 ペンタゴンの推定した、ベトナム戦争開始前の「一週間でけりをつける」という予測は、見事に外れ、アメリカの介入したベトナム戦争は長期化の様相を呈しました。
 戦争が、単に体格や体力、栄養事情から勝ち負けをもたらすという神話は、実は、欧米の白人の理論によって導かれた机上の空論だったのです。

 昨今、現代医学や現代栄養学は、「朝食抜き」を危険な生活態度と批判しています。
 その根拠に上がっているのが、朝食をしっかり摂ることによって、その日の一日のエネルギーが作られるというのですが、「今日一日のエネルギー」は、既に昨晩の夕食によって作られているのであり、朝食べた物が、その日の一日のエネルギーを作っているのではありません。
 したがって「一日のエネルギー源は朝食から」というのはウソになります。

 最近は多忙や朝寝坊のために朝食抜きの人が増えています。
 そして朝食抜きという現象は、朝は食欲が無い、時間がない、家人が食事の用意をしてくれない等と理由は様々ですが、いずれも朝食抜きで差し支えないから、こうした事が習慣化されているので、最も積極的な人は、「朝食は食べずに、青汁や野菜ジュースのみの方が調子がいい」という人も結構多いようです。これは健康法から言っても、好ましい状態といえましょう。

 ところが現代栄養学は、これを悪い傾向と断言し、「一日のエネルギー源は朝食から」という暴言を庶民に押し付けて憚りません。
 こうした暴言は、機械や自動車に人体を喩え、生命体の本質を見失ったところに間違いがあります。こうした言は、生命を無視した短絡的な発想と言えましょう。

 車などの機械ならば、ガソリンを入れて、燃料タンクを満タンにした時点で直ぐに働き始めるメカニズムになっていますが、人体では食べたものが七時間から八時間以上経たないとエネルギー化しません。このエネルギー化を実行するためには、複雑な物質代謝系の過程を経て、はじめて食糧はエネルギーに変換されるのです。

 したがって朝食時に食べたものが、即、その日の活動源になるということはありえません。今日一日のエネルギーは、既に昨晩摂取した食糧によってちゃんと準備されているのです。
 これを、生体を以て説明するならば、その生理機能は「同化作用」と「異化作用」に委ねられます。
 これは互いに全く相反する作用を有し、その働きも相反しています。

 同化作用は生体物質を合成し、エネルギーを貯蓄する働きがあるのに対し、異化作用は生体物質を分解し、エネルギーを消費して解放して行くものなのです。
 また、この相互の作用は昼と夜で切り替わります。夕方から暁方までの夜間においては同化作用が優勢になり、暁方から日中は異化作用が優勢になります。
 これを単的に説明するならば、食事と睡眠が同化作用であり、排泄と活動が異化作用の営みです。

 夜が明け、朝になって、まず最初は排泄時間であるこの時間に、朝食を摂るということは、排泄をスムーズに行うことを疎外します。こうした時間帯に食事を摂るということは排便反射にブレーキをかけ、便秘の要因を作ります。
 むしろ排泄時間には食事を摂らず、植物性の野菜ジュースなどが効果的であり、こうした飲み物で胃袋を刺激する事の方が、排便反射を多いに高めるのです。
 朝食を抜いた方が良いと言う根拠は、生体の異化作用を根拠があるからです。
 そして同化作用は、食事をすることによって心身の緊張感がほぐれ、リラックスした状態からやがて眠りに就きます。睡眠中に同化作用が完了するのです。

 また翌朝眼を覚まし、しばらくすると同化作用は異化作用に切り替わります。この時間帯は排泄タイムですから、大腸内の不要物を排泄し、身軽にしなければなりません。そしてその日の一日のエネルギーは、昨日に作られたものを遣って存分に活動が行われます。
 この事から、人間の食事は一日二食が最も理想的なものとなります。

 一日二食の食生活は過食を防ぎ、摂取した食べ物の代謝が、より効果的に運用される食習慣を身に着けさせてくれます。
 「朝食抜きの一日二食」は、体質改善の重要なポイントの要素の一つです。
 したがって一日三食より二食、二食より一食と食事回数を減らすほど、内臓にかかる負担は少なくなり、全体の食事の総量も少なくなります。無理をせずに楽々と「節食」が実現出来るのです。

 現代栄養学は、戦後日本にもたらされたアメリカの機械理論です。しかしこの理論も、その本家自身が否定を始め、誤っていたことを認め始めています。
 ところが日本ではどうでしょうか。この誤った理論に信憑性と正当性を持たせ、有識者らの権威を引っ張り出して、枝葉末節な理論を唱え、食品企業と結託して、いい加減なこじつけとともに、庶民に食の大量消費を促している現実があるので、私達は十分に注意をしなければなりません。

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