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人は食事の仕方を間違うと運勢を悪くする。即ち、食べ過ぎれば陽に偏り、肥満体になる。また偏食すれば陰に偏り、痩せて薄弱となり栄養失調になる。その為には孰(いず)れにも偏らぬ穀物や野菜中心の「粗食・少食」が一番である。 |
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食べ過ぎは肥満の元となり、貪欲(どんよく)な「いじましさ」とういう人間本来の「業」が出て、利己的になり、運勢を悪くする。この為、性格は威圧的で横柄で傲慢(ごうまん)な態度をとる。このような性格が表面化した時は、転落する暗示を持つ。それは観相に表れるもので、「法令線(ほうれい)」が「口角(こうかく)」に向かって流れた時は、事業の失敗(倒産)や破産の暗示を持つ。金に困って「首が回らない」という人は、ストレスが溜まっていて大抵が肥満である。肥満は運勢を悪くする元凶である。
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陰に偏った食事(偏食)をすると栄養失調になって、痩せた体型(『病草子』に出てくる病人のように頭髪は疎らになり手足は痩せ細って骸骨のみの、腹は膨れてデッ腹の体型になる)になり、利他的になり、他人に酷使される運命を持つ。性格は内省的で消極的な行動をとる。
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▲餓鬼の図/『餓鬼道飢渇苦之図』より
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観相に現われるものは、頬の肉(人相学的には「妓堂(きどう)」と言われる部分)が削げ落ち、人望や信用、人気等が一挙に失われ、主導性が著しく欠けてくる。
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陽に偏ったり、陰に偏ったりするのはよくない。だから人の体型は、陰陽いずれにも偏らない中肉中背の「中庸(ちゅうよう)」の躰付きが最も良い理想体型である。 |
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一般に「腹八分目」というが、この思想は「二分」を神に捧げ、残りの「八分」を食べるという、食べ過ぎを戒めたものである。しかし「腹八分目」でも食べ過ぎである。
したがって、「腹六部目」を理想とする。十分に「仙人食」でも身体は動き、働けるのである。
中肉中背の身体付きは《身土不二の法則》に則って、「腹六分目の粗食」によって生まれるもので、粗食を徹底している人は、凶方位に行っても、その悪影響を受ける事がなく、運命学で言われている運・不運の影響が表れない。占いや運命学で影響を受ける人は、陰陽いずれかに偏った肥満か、痩せた体型の持ち主である。滋養は、食べ物だけではなく、大自然の静寂な大気からも取らなければならない。これを《食気同根》という。 |
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《食気同根》を徹底している人は、運命の根本に根差しており、それは如何なる境遇に遭遇しても、決して揺らぐ事のない不動のものである。また災難を吉福に変え、弱運を吉運に、凶方を吉方に転換させる事が出来る。 |
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呼吸法を実践している人は、その呼吸が丹田呼吸(逆腹式呼吸=息を吸い込んだ時に腹をへこませ、息を吐いた時に腹を膨らませる特殊な呼吸法)であり、自己に宇宙意識が確立されている。
したがって自他との境目がなく、自然に溶け込み、自然と一体になった心身であり、悪方向に近付くと自動的に警鐘が鳴り、そこに近付かないような機能が働く。または近付いても、殆どその影響を受ける事が少ない。災難の兆(きざし)があっても、生きる因縁の《天命》で守られてい為、その影響をもろに受けず、跳ね返す事が出来る。 |