|
||
●ガン抑止と予防の為の食養道 腸内に停滞し、それが腐敗して腐ると言うことから、血液が汚染され、汚染された赤血球は全身を巡って、体細胞をガン化の方向に向けて働きはじめます。これがガン発生の一番最初です。 特に、血液を汚染させるものとしては、肉類、牛乳、卵類、白砂糖、精白米、精白小麦や小麦粉、白パン、インスタント食品、肉や魚の加工食品、市販の白砂糖が使われた惣菜等です。 こうした、ガンへの進行を行う食品は、絶対に避けなければなりません。 食養道としては、その第一が、主食を玄米を主体にした、粟(あわ)、黍(きび)、稗(ひえ)、蕎麦(そば)、ハト麦、玄麦、小豆、大豆、黒豆、ライ麦、玉蜀黍(とうもろこし)等の雑穀を十分に利用することです。癌治療の食養の主体は、「雑穀ご飯」であり、これを徹底的によく噛んで食べるということです。 また副食としては、御数の品数はワン・パターンでも結構ですから、食材は新鮮で、調味料なども化学調味料を使わず、出来るだけ薄味にして野菜類や海藻類や小魚類を摂るようにします。この場合、御数の量は主食を上回らないということです。梅干とタクアン(いずれも無添加無着色のもの)と言ったシンプルなものでも構いません。 調味料は自然食品を使用し、味噌、醤油、自然塩、蜂蜜、黒砂糖、米酢、黒酢、胡麻、胡麻油、紫蘇油などを使います。 そして第二としては、解毒作用を持つ「薬草茶」を利用するということです。 これをお茶代わりに飲んで、蓄積された老廃物を排除させることが大事であり、肝臓や腎臓の解毒作用を高める働きがあります。こうした老廃物が排除されると、血液の浄化は多いに促進され、ガン細胞の消滅にもスピードアップをはかることができます。 特に、消ガン作用のあるものは、オオバコ茶、ヨモギ茶、クコ茶、ドクダミ茶などで、他にも柿の葉茶、枇杷の葉茶、レンセンソウ等がり、葉緑素等も効果があります。 また、胚芽は自律神経の安定性をはかり、消ガンには極めて大きな効果を持つビタミンB群が含まれており、フィチン酸も含まれていることから、ガン体質を改善させるには優れた特性を持っています。 続いて酵素も、発ガンの元凶である腸内に停滞した腐敗物質を取り除くのに大きな効果があります。また高麗人参や花粉、ローヤルゼリー、霊芝等も消ガンに大いに役立ちます。 ●悪は叩くのではなく、善導するという思想 欧米産の文明と、競争原理が世界の常識としてスタンダードになって来ている現代社会において、金融経済にしろ、実体経済にしろ、あるいは科学や医学にしろ、善悪二元論に基づくキリスト教の異端思想であったグノーシス主義(人間が肉体・物質世界から浄化され自分が神であることを認識することで救われる)で、神対悪魔の構図を作り、悪なるものを排除して、善なるものを残そうとする善悪二元的な考え方が根強く支配しています。 善と悪との最終決戦が、聖書に予言されたハルマゲドンであり、善が勝利を収めた後、世界は神の火で焼かれ、溶かされ、浄化されて、やがては理想社会が出現すると信じられています。 そして救われる者と、そうでない者、また、永遠の命を与えられる者と、そうでない者の選別が既に行われた、とするのが、キリスト教の「予定説」です。 神は、「予定説」によって、予め選別したというのです。それも、神の意志において、無差別に。 救われる者は、救われるように予め、選んでいるので病気では死なない。また選ばれなかった者は、選ばれてないので、永遠の命は与えられず、代わりに永遠の死が与えられるというものです。 選ばれる者は「善」であり、選ばれなかった者は「悪」であるというのです。 しかしこの「善」と「悪」という定義は、一体どこから起こったものなのでしょうか。どういう基準で「善」と「悪」は選別されるのでしょうか。 善悪二元論での捉え方は、ある一方方向から見た考えの現われ方で、別方向から見たり、一等上に上がって高所から見れば、またその二元論的見方は、極めて主観的な見方であったということが分かります。 すなわち、現世の支配の中枢には、一方的な主観思考が流れており、この基準に従い、唯物弁証法が繰り返され、これを基盤に近代科学が成り立っているということです。 悪は徹底的に叩く、悪いものは淘汰し、排除するという思想が、今日の近代科学を支配しているのです。 現代医学や現代栄養学は、こうした支配思想によって生まれた学問です。 ところが、こうした「悪を滅ぼす」という支配思想は、実はその考えそのものが誤りであり、「教導し、善導する」ことによって、悪は消滅するという思想が、東洋には古くからありました。 「叩く」のではなく、「善導する」のです。良き方向に導けば、やがて悪は消滅し、解消するのです。 古神道には「八百万(やおよろず)の神」という思想があり、万物は総て神の化身であるという考え方です。したがって、「悪」もまた、神の現われであり、「悪」があるからこそ、「善」がいよいよ栄えるという思想です。 善と悪とは絶妙なバランスの上に成り立っていて、左右手や腕と同じく、左手があれば、右手と同じくらいに、相等しく存在するのです。これを「善悪の均衡」と言います。 したがって現世は善悪のバランスの上に出来上がった、心像化現象の具現物と見ることが出来ます。 善が神の現われだとすると、また悪も一方の神の現われであり、結局、神から離れた悪というものは存在しないということになります。 これは地獄も同じであり、相対的に見れば、地獄は、まさに地獄の現われであり、しかし実際には地獄はなく、心が作り上げた心像化現象に過ぎません。故に、地獄に行く者にとって、地獄に行くと心で思うから地獄に行くのであって、地獄に行ったはずが、実は天国だったということに置き換える事も出来るのです。 現世は善悪が同居しています。 しかし善のみでは進展せず、また悪のみでも結果は同じになります。進展が無ければ「無」に帰します。 したがって、神は悪のみを排除せず、悪を悪として正しく善導する働きを持ちます。これは元は同根であり、悪もまた、神の働きの一面なのです。 欧米産のキリスト教やユダヤ教のように、善は善のみ、悪は悪のみというのではなく、善悪両方が共に栄えるというのが大宇宙の玄理(げんり)であり、大宇宙の仕組なのです。 これを人体組織を構築する体細胞に当て填めると、善(健康な状態)を正常細胞、悪(病気の状態)をガン細胞と置き換えて考えることも出来ます。 同じ体細胞組織を構築する一方は正常細胞であり、そしてもう一方はガン細胞であり、両者は絶妙なバランスにおいて人体を組織しているということになります。 したがって、食の誤りから来る、乱れと、慎みを忘れれば、正常細胞はやがてガン細胞に偏移します。しかし偏移したからといって、同じ自分の体細胞であることには変わりありません。 偏移したから攻撃する、ということは、実は自分の対しての攻撃に他なりません。 《癒しの杜の会》では、淘汰し、排除し、徹底的に攻撃するのではなく、ガン細胞を逆分化し、再び血球に戻し、善導することによって自然治癒力に委ねるという、穀物菜食の食生活を改善する方法を指導しています。 現代医学は、病名や病状に眼を奪われ、病的状態にある人間そのものを見落としています。 病気になるのは、それなりの理由があり、その原因を突き止め、それを究明することこそ、根本治療の原点でなければなりません。 ガンは死病ではりません。 ところがこの病気の死亡率が極めて高いのは、ガンに対する現代医学の間違った考え方と、現代栄養学から見た栄養観や食生活観が、一方的に偏っていて、その歪が致死率を高騰(こうとう)させているのです。 確かに、人間は栄養を摂ならければ生命を維持することは出来ません。 だからといって、「好き嫌い無く、何でも食べよう主義」では病気になります。ガン発生の原因は、この「好き嫌い無く、何でも食べよう主義」が齎した病気とも言えます。 そして一方で、生体の組織機能は断食なり、少食の方が、快適に、効率よく働くという現実があります。 私たち、《癒しの杜の会》研究グループは、現代医学の最先端治療を見るにつけ、ガン細胞に対して、助からないことを知っていながら、抗癌剤を投与したり、放射線照射を繰り返して、かえって癌患者を苦しめるだけの治療法に、どうしても疑問の念を持っているのです。 ●消ガンに向けて 食事によって、ガンを消滅させる方法は次の通りです。 |
ガン発生部位
|
主食
|
副食
|
補強色
|
薬草茶
|
肺癌/動蛋白の摂取過剰。
|
玄米ベースのハト麦、小豆を各一割程度。 | 根・葉野菜を中心に小魚類を加える。 | 高麗人参と酵素食品。 | かんぞう、しこん等を煎じて飲む。 |
胃癌/白米の常食者に起こる。
|
玄米に胡麻塩。一口百回を目安によく咀嚼。 | 調味料を吟味して、天然のものを使う。量は主食の1/3程度。 | 天然の黒砂糖。 | ヨモギ等を煎じて飲む。 |
子宮癌/白砂糖化学調味料の摂取過剰。
|
玄米ベースの小豆とハト麦を各二割の雑穀。 | 根野菜と葉野菜を中心にする。 | 酵素食品と胚芽エキス。 | どくだみ、はぶ、ヨモギ等を煎じて飲む。 |
乳癌/動蛋白お呼び入せ得ィ品の摂取過剰。
|
玄米に胡麻塩。一口百回を目安によく咀嚼。 | 野菜全般に、調味料は天然塩、味噌、醤油、胡麻油のみで薄味。 | 葉緑素と酵素食品。 | ヨモギ等を煎じて飲む。 |
大腸癌/白砂糖と肉食の常食者に起こる。
|
玄米ベースの小豆とハト麦を各二割の雑穀。徹底的によく噛む。 | 海藻類を多めに、その他の野菜類。 | 酵素食品。 | どくだみ、はぶ、ヨモギ等を煎じて飲む。 |
以上は、ほんの一例に過ぎませんが、ガン疾患は過食傾向にあり、内臓機能に負担をかけている人に多く発生しているようです。また、どのガンも共通している事は、肝臓および腎臓が著しく低下している事です。その為に血液性状では血糖値が高く、血液の循環にも問題があって胆嚢(たんのう)等の機能にも障害を生じています。 また、調味料等も充分に吟味せずに、普段から使用していた為に障害を引き起こしている場合が少なくありません。特に、三白癌(白砂糖、白米、白パン)と言われる食品を無分別に使っていた傾向があり、甘味料等の食品も遣い方にも間違った形跡があります。更に、食品全体が柔らかいものを食べ、咀嚼回数が少なく、その為に脳の満腹中枢に満腹の指令が送られず、過食傾向気味にある人等は、著しく内臓を疲れさせます。こうした事が、内臓機能を弱めているのです。 よく、ガンにかかった人が「見る影もない」等と表現されますが、過食して肥っていたイメージが、抗癌剤等を投与されて、極端に痩せてしまった時の、余りにもギャップが大きい為に、こうした表現が使われてしまうのです。 まず、ガンを克服する為には、粗食・少食の玄米をベースにした食事療法を普段から行う事が大事であり、三白癌食品と言われる食品を止め、食肉や乳製品や鶏卵等の動蛋白食品を一切止めなければなりません。そして、徹底的に咀嚼して、一口ごとに百回は嚼んで唾液と充分の混ぜ合わせなければなりません。 ガンの正体は血液の汚染です。更に、血液を汚している要因は動蛋白の摂取過剰です。こうした状態に白米が加わりますと、ビタミンB群の大幅な欠乏を招き、糖質代謝を大きく狂わせます。これが血液の汚れる起因であり、自律神経機能を著しく低下させるので、次第にガン体質に傾いていきます。 ●ガン体質からの克服法 体質を改善し、抗ガン体質に形を変えるには、日本伝統の発酵食品を摂取する事です。 味噌、醤油等のカビやバクテリアの働きを最大限に利用した日本伝統の発酵食品は、世界でも非常に優れた健胃・整腸食品です。 一般に、昨今はマスコミ(この種の報道は医療機器産業や製薬産業並びに、医療機関が結託している場合が少なくない)の吹聴もあって、塩を有害視する傾向にありますが、これは99.99%の塩化ナトリウムを指しているのであって、天然塩等の「塩」を混同してはなりません。ミネラル分をたっぷりと含んだ塩ならば、躰(からだ)の抵抗性を高めますし、全身の組織細胞を賦活し、消化力を強化する働きがあります。 《霊的食養道》の陰陽から言って、現代の日本人は陰性傾向が強まっている為に、その体質を陽性化して、体質改善と基礎体力の強化を図らねばなりません。したがって、ミネラル分をたっぷり含んだ天然塩は必要不可欠な食品であり、これを摂取する事が大事です。本来、躰に有害な塩分は、味噌や醤油の中には存在せず、逆に、肉類や化学調味料の中に存在し、ハムやソーセージ等の肉加工食品にも多く存在します。 むしろこうした食品の塩分摂取を徹底的に避けるべきで、自然塩・天然塩をベースにした漬物類等の加工食品は積極的に摂取すべきです。 また、焼き魚や丸干し等の魚加工食品を、塩分過剰の槍玉に上げてこれを非難していますが、むしろこうした小魚食品は、全体食のできる貴重なミネラル分摂取に役に立つので、有益な食品である事は疑う余地もありません。結局、ガンは食事と大いに関係があり、食事の誤りが、霊的に憑衣される隙(すき)を作り、ガンを招いているのです。 一般的に言われている「ガン」と呼ばれている実体は、ガン細胞が寄り集まった「ガン腫」です。ガンと言うと、何か特別なもののように想像しがちですが、組織学的に見れば、それは一種の「炎症」に過ぎません。人体における炎症ができるカラクリは、即ち腸内で残留した食物が腐敗し、その結果、発生したアミンやアンモニア等の腐敗物質が血液中を移動し、血液を酸毒化した事から起った現象です。 こうした酸毒化した血液は全身を巡り、酸毒物質が体細胞組織に異常な刺戟を与えます。この刺戟は組織上の部位に異常反応を与えますから、その組織は炎症と呼ばれる病質を発生させます。このガンが発生するカラクリは、ガン腫とても例外ではなく、炎症の領域にあるものです。腸内で腐敗した酸毒物質は、そこに宿便として留まり、何年も何十年も血液を汚染させますから、こうした汚れた血液が体内を隈無く巡回し、一番弱った箇所に取り憑いて炎症を引き起こし、やがて慢性化し、固定化していくのです。 このカラクリのメカニズムさえ理解していれば、また、これを予防するのも容易であり、あるいは治癒させるにもそんなに難しい事ではありません。 ガンの正体は、腸内で造血された赤血球の変質です。赤血球の変質は、血の汚れから起こったものです。つまり血液を汚す食べ物を極力避け、血を綺麗にする食べ物を摂取すればガンは予防できるし、あるいはガンに罹(かか)っていたら、食事の大変革を行なって、大急ぎで血を綺麗にする作業をすればいいのです。つまり、この作業こそが穀物玄米菜食の、食改善なのです。 |