季節草 |
旬 の 食 材 の 例 |
芹 |
セリ科の多年草で、田の畦(あぜ)・小川・湿地に自生生息する。
また、水田で野菜として栽培し、泥の中に白い匐枝(ふくし)を延ばして繁殖する。高さは約20〜50cm。夏に花茎を出し、白色の小花をつける。若葉は独特の香り発し、食用には最適で、貧血症と解熱に効果がある。 |
薺 |
アブラナ科の越年草で、路傍や田畑にごく普通に自生する。春、高さは約30cm。春に白色の小十字花を総状につけ、果実は扁平で三角形している。早春若芽を食用にするほか、高血圧・解熱・便秘・利尿・解熱・止血作用に効果がある。また煎じた液で洗眼すると眼の充血や痛みに効果がある。 |
御形 |
ハハコグサの異称で、春の七草に数えられ「おぎょう」とも言う。胃腸病全般に効果がある。 |
繁縷 |
ナデシコ科の越年草で、山野・路傍に自生する。高さは約15〜50cmで、下部は地に臥す。葉は広卵形で柔らかいく、春に白色の小五弁花を咲かせる。鳥餌または食用に供し、利尿剤や止血剤、としての効用があり、また全草を自然塩と混ぜて歯茎をマッサージすると出血や歯槽膿漏に効く。別名「あさしらげ」「はこべら」と言う名がある。 |
仏の座 |
キク科のタビラコの別称で、シソ科の一年または越年草。原野・路傍に自生する。茎は柔軟で高さは約25cm。春し紫色の唇形花を輪状に付ける。別名「ホトケノツヅレ」「三階草」とも言い、整腸剤として効果がある。 |
菘 |
青菜(あおな)、または蕪(かぶ)の別称。食用にし、利尿・解熱・止血作用に効果がある。 |
蘿蔔 |
アブラナ科の多年草で、西日本の山地や岩上に自生する。高さ約15cm。走出枝を出し、根葉は叢生し長楕円形で、早春には白色の四弁花を総状に開かせる。胃腸病全般に効果がある。 |
季節草 |
旬 の 食 材 の 例 |
萩 |
マメ科ハギ属の小低木の総称で、高さ約1.5cmに達し、叢生する。枝は垂れるものはが多く、葉は複葉である。夏から秋に紅紫色または白色の蝶形花を多数総状につけ、のち莢(さや)を結ぶ。一般には観賞用として用いるが、家畜の飼料等にも使われ、普通にはヤマハギ・ミヤギノハギを指す。腎臓病と胃腸病に効果がある。 |
尾花 |
一般にはススキの花穂を指し、これが花が尾に似ているので尾花とも言う。
また、食養としては、「尾花粥」があり、宮中では八月の朔日(さくび)に、疫病を除くために用いて粥にする。この粥にする場合は、ススキの穂を黒焼きにして粥に混ぜる。江戸時代には早稲(わせ)の穂を黒焼きにして黒胡麻を混ぜて用いた。肝臓病に効果がある。 |
葛 |
マメ科の大形蔓性の多年草で、山野に多く、蔓の長さは約10m以上にも達する。葉は大きく、裏面は白っぽい色をしている。秋に葉腋に花穂をつけ、紫紅色の蝶形花を総状に咲かせ、花後、平たい莢を生じさせる。根は肥大し、生薬の葛根(かつこん)として解熱薬に用い、また、葛粉を採る。蔓の繊維をとって葛布(くずふ)を織り、また蔓で行李などを作る。この名前の由来は、奈良県国栖(くず)の地名に因(ちな)むという言い伝えもある。胃腸病に効果がある。 |
撫子 |
ナデシコ科の一群の草本の総称で、自生種ですが、最近では園芸品種も多く出回っている。
撫子は一種の多年草で、日当りのよい草地・川原などに自生します。高さは数10cm程で、葉は線形になっている。八〜九月頃、淡紅色の花を咲かせます。花弁は五枚で上端が深く細裂し、種子は黒色で小さく、薬用効果としては利尿に有効である。 |
女郎花 |
オミナエシ科の多年草で、高さは約1mくらいです。山野に自生し、夏・秋に黄色の小花を多数傘状につける。漢方では根を乾して、利尿剤に使われる。 |
藤袴 |
キク科の多年草で、やや湿気のある所に自生します。高さは約1mほどで、全体に佳香がある。秋には淡紫色の小さな頭花を咲かせ、多数散房状に花を開かせます。整腸剤として使われる。 |
桔梗 |
キキョウ科の多年草で、夏・秋の頃に、茎の先端に青紫色、または白色の美しい五裂の鐘形花を咲かせる。
また桔梗と言う漢名は、『神農本草経』(502〜557年に編纂)にはじめて紹介されており、山地・丘陵・草原に自生し、根は牛蒡(ごぼう)状で太く、乾して生薬の桔梗根とし、気管支炎、偏桃腺炎、肺病、解熱に効果があり、去痰(たんをとる)・鎮咳薬などに用いられる。 |