●着物は「着る物」という意味

 着物とは「身につけるもの」全般を指し、今で言う「服」に値します。
 普段着としての着物は、着付けの厳格なルールにこだわる必要はありません。一般的に単は6・9月、袷は10〜5月…といわれていますが、日差しが強く暑い日の4月でも単を、単では肌寒ければ9月にも袷を着ても構いません。
 あなたが普段身に付けている洋服に例えて考えてみてください。
 気温や天候に合わせて快適な服装を、時と所と場合を考慮した上で好きな服装を選んでいるはずです。着物もそれでいいのです。


●着物を着るメリット

 着物は「夏涼しく、冬暖かい」「姿勢が良くなる」「冷え性が改善する」「日本人女性の体に適しており健康になる」…そんな言葉をよく耳にします。
 実際に普段着にしてみると、それらは必ずしも当てはまらないことが分かります。
 冬は袖口や足元などの隙間から冷えるため、一工夫しなければ寒いものです。
 夏は帯を締めるせいで熱が逃げず、肌着を工夫しても汗が止まらず苦労することがあります。
 姿勢に関しては、意識的に背筋を伸ばさなければ疲れたり、着崩れするのが実状で、洋服より不便な面が多いことも事実です。

 一方、着物のメリットは、1日の寒暖差が激しくアウターに困る季節には洋服よりも適しており、外出先での冷房冷えを気にせず快適に過ごせます。
 また、着物に添って動く必要があるので動作が美しくなる、姿勢を正すことで気が引き締まることも利点と言えます。
 戦後、日本人は着物を普段着として着ることがなくなりました。
 現代人があえて着物を着る必要はありませんが、凛とした生き方の選択肢として、着物を日常に取り入れてみてもいいのではないでしょうか。


●なぜ着物と武道なのか?

 着物と武道の共通点は、その時代や場の状況に合わせて変化するところにあります。
 普段の鍛錬に併せて、武器の研究や置かれた状況に応じて工夫していかなくては、いざというとき武道の経験が全く役に立たないケースは多いものです。
 刃物や拳銃などの危険な武器を所持している相手には、意表を付く技が必要とされるでしょうし、武道で培った経験をどう活かすかが重要になってきます。

 護身術とは、襲いかかる無頼の輩に立ち向かうだけに限りません。
 交通事故であったり、工事現場での落下物であったり、私たちが何気なく過ごす日常には思わぬ危険が潜んでいます。
 そのような緊急時に、着物が邪魔になって動けなくなるということは避けたいものです。
 万一、危険にさらされても状況を素早く察知し、臨機応変に立ち回り、危険を回避できてこそ、着物を普段着とする意味があります。

 尚道館女子部では、着物に制約されず、自分の身を護り、戦えることを主張しています。





稽古日 毎週日曜日 午前10〜11時まで。
費  用 毎月 5,000円
初期費用 35,000円稽古で使用する、道衣、合気袴、合気Tシャツ、腕節棍が含まれています)
所在地 福岡県北九州市小倉南区志井6-11-13
尚道館ビル1F
アクセス ・北九州モノレール『企救丘』駅より徒歩5分
・JR『志井公園』駅より徒歩7分
・西鉄バス『志井小学校』駅より徒歩2分
・お車でお越しの方は、駐禁ではありませんので、尚道館ビルの前に駐車できます。
連絡先 電話093−962−7710(代)
受付時間/午前9時〜午後9時まで

◎『尚道館・女子部』を受講するにあたってのお問い合わせは、必ずご一報下の上ご来館ください。