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●日本伝統の食文化を迷信と決め付ける、現代栄養学の迷信

 味噌、醤油、納豆等、こうした日本伝統の発酵食品は、世界一優れた健胃・整腸食品です。
 健胃・整腸食品の特徴は、カビやバクテリアの働きを最大限に活用したもので、現代栄養学が決め付ける、「胃癌の原因は、カビや発酵食品が悪者らしい」という仮説は成り立たないことになります。
 逆の面から見て、胃癌防止になり、腸癌の発生を抑えることから、治癒促進の為には大いに摂取したい食品です。

 また、現代栄養学の言う、「漬物や塩魚の食べ過ぎで、塩分を多く摂り過ぎている」という指摘は、「塩分」という概念を「塩そのもの」に置いていることで、塩が悪者視されていますが、こうした早計な認識は改めなければなりません。
 そして「塩」と名の付くものには、自然塩と、塩化ナトリウムの塊である精製塩との区別をはっきりつけなければなりません。

 塩化ナトリウムは、化学式NaClで、水によく溶ける無色の立方晶系結晶で、食塩の主成分をなしています。
 精製塩はイオン交換樹脂法という方法で作られ、イオン交換を行う不溶性の合成樹脂を指します。ある種の物質を塩類の水溶液と接触させた場合、この物質中のイオンと、水溶液中の同符号イオンとが入れかわる現象を利用したもので、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂があります。利用法としては、硬水軟化・純水製造・製塩・金属回収・薬品精製など用途が広く、一般家庭の食卓に上がっている「食塩」という塩も、この方法によって作られています。したがって99.99%が塩化ナトリウムです。

 一方、自然塩は海水から摂取された塩で、塩化ナトリウムの含有量は、海水中では約2.8%であり、他はミネラル分が多く含まれています。
 こうしたミネラルが多く含有されている自然塩ならば、全身の組織細胞を賦活する働きがあり、病気に対しての抵抗力を高め、胃腸の消化力を高めます。

 昨今は男女のホルモンバランスが崩れ、男の女性化、女の男性化が現われている陰性傾向の現代の日本人の精神と肉体は、体質改善策として、もっと体質を陽性化することが、基礎体力を作る上での基盤となります。
 こうした自然塩であるならば、むしろ不足しないように充分に摂ることが大事なことです。
 したがって、躰には有害な塩分並びに肉食品や化学調味料は、一切止めて自然塩と、脂(あぶら)の廻りきっていない魚介類や、それに準ずる加工食品(天火に干す等の第一次加工のみ)、塩化ナトリウム含有量の少ない漬物類を適量に食することが望ましいのです。

 また、「魚加工食品から二級アミンが摂取される」というデータを現代栄養学は挙げますが、これは加工法に問題があり、一旦加工した魚を味醂漬けにしたり、味醂乾しにしたり、その他のタレに浸して甘味を増すために用いられた調味が問題であって、魚加工食品そのものは、直接の原因になっていません。

 味醂は、蒸した糯米(もちごめ)と米麹(こめこうじ)とを、焼酎またはアルコールに混和して醸造し、滓(かす)をしぼりとった酒のことです。甘味料と言いえません。

 魚加工食品でも、第一次加工のものと、第二次加工のものとがあり、第二次加工まで進んだ食品は有害なものが多いので、幾ら魚加工食品と言っても注意する必要があります。
 躰に適当なのは第一次加工の、新鮮な丸干しや塩焼きイワシ等であり、魚全体が総て食べられる小魚で、こうした小型のものは貴重なミネラルが含まれていて、胃腸には有益な食品と言えるでしょう。



●血液を汚す、危ないガン食品の知識

【1.焼け焦げから発癌する】
 多くの食品には発癌を発生させる食品が決して少なくありません。
 特に、肉や魚の蛋白質を構成しているアミノ酸は、摂氏500度〜700度の高熱に達すると、分解して、変異原性や発癌性を持つ物質に変化します。

 アミノ酸のうち、トリプトファン(Tryptophan/芳香族アミノ酸の一種で、必須アミノ酸として、生体内でインドール・セロトニン・ニコチン酸などの生成に関与し、生理上重要な物質)の場合は、強力な発ガン性物質であるトリプP1とトリプP2が出来ます。

 インドール(indole/分子式C8H7Nで、 環に窒素原子を含む複素環式化合物の一種。無色の結晶は、不快な臭気をもつ糞にも含まれますが、微量では快香に利用されて芳香剤などにも使われています)誘導体としては、トリプトファン(アミノ酸)、インドール酢酸(植物ホルモン)、インジゴ、ストリキニン(アルカロイド)などがあります。

 セロトニン(serotonin/化学名5・ヒドロキシ・トリプタミン)は生理活性アミンの一種で、脳・脾臓・胃腸・血小板に多く含まれ、平滑筋の収縮、血管収縮、止血、脳における神経伝達、松果体でのメラトニン合成などに作用し、また脳の活動を高めるといわれる。これはトリプトファンから合成されています。

 ニコチン酸はビタミンB複合体の一種で、生体内でトリプトファンから生成され、人工的にも合成され、抗ペラグラ因子を持ちます。
 またアミノ酸の一種であるグルタミン酸(白色結晶で、蛋白質中に広く分布。水に溶け、旨みがある)も、加熱されるとグルP1とグルP2という発ガン性物質を発生させます。

 グルタミン酸は水によく溶け、旨みを引き出しますが、グルタミン酸のナトリウム塩は、昆布類の旨みを形成するもので、調味料として使われているのですが、これを高熱で熱すると、変異原性が起こり、発癌性を持つ物質に変化してしまうのです。
 焼き肉等を、極めて火力の強い備長炭などの炭火で焼きますと、食肉内の肉漿質のアミノ酸類が変異原性を起こします。味醂(みりん)漬けの焼き魚等も同様で、アミノ酸類は変異原性を起こし、発癌性を持つ物質に変わります。
 昨今の腸癌の急増は、こうした焼き肉や高級大型魚の焼け焦げが原因しています。


【2.薫製食品から発癌する】
 動蛋白である肉類や魚類を薫製という方法で加工しますと、ベンツピレン(Benzpyren/ベンツピレンはbenzopyrene/ベンゾピレンともいわれ、分子式 C20H12で、五個のベンゼン環が縮合した芳香族炭化水素で、黄色の結晶をもつ。コールタール中に含まれる。強い発癌性をもつという物質)が生成され、この物質は強力な発ガン性物質を発生させます。
 ベンツピレンは、体細胞組織内の細胞に極度な変化を与え、細胞自体の機能や性質を狂わせ、発ガン性を持つ恐ろしい物質です。

 またコール‐タール(coal-tar/石炭を乾留して石炭ガスまたはコークスを製造する際に生ずる黒色・粘稠(ねんちゅうの油状物質で、種々の芳香族化合物を含む。染料・爆薬・医薬などの製造原料として使用され、また、そのままで防腐塗料としても用いられている)は、強い発癌性をもつという物質で、薫製食品の中には焦げの状態の中で、生成された油状物質が炭素化物質と結び付きます。
 北欧のフィンランドやアイスランドでは、胃癌をはじめ大腸癌が多いのは、薫製食品を大量に常食しているからだと言われています。


【3.ハム、ソーセージ、タラコなどの加工食品から発癌する】
 肉や魚の動蛋白が持っている、アミン(アンモニア中の水素原子を炭化水素基でおきかえて得られる化合物で、弱塩基性)は、保存料(食品添加物の一種で、食品の腐敗を遅らせるために用いる)として用いられている安息香酸(あんそつこうさん)や、ソルビン酸、亜硝酸塩(水溶液はアルカリ性を呈する)が結び付くと、ニトロソアミン(Nitrosamin/2価の基=N−NOを持つ化合物の総称)という発癌性を有する物質ができます。

 また二級アミン(第2アミン)と亜硝酸との結合で、発癌反応を起こしますが、両者とも天然食品の中にも含まれ、これを不自然な形で加工しますと、これを摂取した場合、ニトロソアミンが体内にも生成します。
 こうした加工食品の常食者は、胃癌をはじめ大腸癌が多いと言われます。


【4.茸類から発癌する】
 茸(きのこ)は、子嚢菌の一部および担子菌類の子実体の俗称を「きのこ」と言います。
 茸は、山野の樹陰や朽木等に生じ、多くは傘状をなし、裏に多数の胞子が着生します。
 一般に知られる松茸(まつたけ)・初茸(はつたけ)・椎茸(しいたけ)などは食用として珍重され、日本人には一般に知られた食べ物ですが、その一方で、アガリチンという物質が含まれています。この物質には発癌因子が含まれていて、特に肺癌を引き起こすと言われています。
 松茸などは香もよく、美味であり、しかしその一方で発癌因子を含みます。旬のものとは言え、「ほどほど」という控えめが、躰を損なわぬ基本のようです。


【5.わらび、茗荷(みょうが)、蕗の薹(ふきのとう)から発癌する】
 山に自生する野菜類も、総てが無害という分けではありません。
 昨今は健康食と称し、精進料理や山菜料理がヘルシーと持て囃されていますが、一方において、わらび、茗荷、蕗の薹は発癌因子を持ち、膀胱癌との関連性が強いといわれています。


【6.コーヒー、紅茶、日本茶から発癌する】
 一般に飲用されているコーヒー、紅茶、日本茶にはアルカロイドの一種であるカフェイン(Kaffein/無色・無臭の白色針状結晶で、水やアルコールには溶けにくく、クロロホルムには溶ける性質を持つ)が含まれています。
 アルカロイド(allkaloid/窒素を含む複雑な塩基性有機化合物。類塩基または植物塩基)は、主に高等植物体中に存在します。この中には、ニコチン、モルヒネ、コカイン、キニーネ、カフェイン、エフェドリン、クラーレなど多数のものが知られており、植物体中では多く酸と結合して塩を形成します。

 そして少量で、毒作用や感覚異常など特殊な薬理作用を呈し、一方で毒性を持っています。
 コーヒー、紅茶、日本茶にはカフェインが含有されていて、この物質は発癌との因果関係を持っています。
 そしてこれを最悪にするのは、濃いコーヒーや紅茶に白砂糖を入れたり、緑茶を一日に何杯も飲むということがガンに繋がると考えられています。特に白砂糖の、ガンに繋がる有害性は無視できません。


【7.脂肪食品から発癌する】
 バター、マーガリン、ミルククリーム、アイスクリーム、その他の油脂食品などの豊富に含む脂肪を摂ると、乳癌の発生率は二倍に跳ね上がると言われています。
 乳癌は、乳腺の癌腫で、大部分が女性乳腺に発生します。初め限局性の硬い腫瘤(体細胞が過剰に増殖する病変)としてあらわれ、それが次第に急速に発育し、腋窩リンパ節や肝臓などに転移しやすい特性を持っています。


【8.赤い色の海藻類から発癌する】
 赤い色の海藻類(褐藻・紅藻などで、一般に知られる荒布(あらめ)は褐藻類の多年生海藻)にはカラゲニンという有毒成分があり、これに発ガン性の疑いがあります。
 また褐藻類には、アルギン酸(alginic acid/強い酸性多糖類)を含み、褐藻の細胞壁にあるねばり気の強い酸性多糖類は、ナトリウム塩は水に溶けて粘液となり、食品の粘度賦与剤、接着剤および、フィルム製造などに用いられていますが、こうしたものにも、発ガン性の疑いが抱かれ、これらはハムやソーセージ等のの着色料にも遣われています。


【9.酸化した油から発癌する】
 人体の生理機能にとって欠かせないものは、植物性の油です。ところが酸化した油は、発癌因子が大きく、消ガンに有効とされる胡麻油や紫蘇油などの植物性油は、酸化し、変質すると、動蛋白同様、代謝を混乱させて発ガン性の因子を引き出します。
 コーン油なども、一旦変質し、酸化すると大きな危険性を持つことになります。

 本来、植物性油は自然圧搾という方法が用いられ、こうして作られた植物性油にはリノール酸などの不飽和脂肪酸で、これがたっぷりと含まれていますが、こうしたものが変質し、酸化しますと、一転して有害物質に変わります。
 本来、植物油に含まれるリノール酸(linoleic acid/必須脂肪酸の一種。分子式 C17H31COOH)は、 植物油中にグリセリン・エステル(glycerine-ester/甘味のある粘稠な無色の液体油脂成分で、有機酸または無機酸とアルコールとが脱水反応により結合して生成する化合物)として多く含まれる不飽和脂肪酸のことです。
 この黄色の油状の液体は、血中コレステロールと結合し、乳化、排泄しやすくする作用をもっています。

 こうした不飽和脂肪酸は、炭化水素基に不飽和結合をもつ脂肪酸であり、天然油脂や蝋(ろう)の成分として広く分布していますが、植物油に多く含まれるオレイン酸(多くの動植物油脂の中にグリセリン・エステルとして広く存在。椿油・オリーブ油・扁桃油などの主成分)やリノレン酸(亜麻仁油のような乾性油にグリセリン・エステルとして含まれる)等は、血中のコレステロールの低下作用などを持ち、動脈硬化の防止に役だったり、抗ストレス力を高める効果があります。

 しかし酸化し、変質しますと、過酸化脂質を生み出します。こうした過酸化物質が体内に摂り込まれると、細胞組織の酸欠状態を招き、血液がドロドロに粘りを増し、高血圧や動脈硬化や高脂血症といった病気を引き起こし、また過酸化物質は、肝臓や心臓に脂として付着したり、皮膚や脳に沈着して、機能障害を起こします。
 すなわち、こうした状態が「老化」であり、過酸化物質が長時間体内に止まり、それが積もりに積もるということなのです。

 こうした過酸化した油のは運び屋は、油で揚げた食品に多く、ポテトチップスやエビセンやコーンスナック等のスナック菓子や、揚げ豆腐や天ぷら等の惣菜(そうざい)に多く、原因は総て長時間かけて高温で揚げているということです。
 また、油は直射日光に当たったり、日時が経過すると、酸化し、過酸化の条件下に入ることを忘れてはなりません。


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