●指導内容:大東流柔術全般、護身術
入門審査:なし
当道場では入門審査はありません。どなたでも入門出来ます。
ただし、入門希望者については面接(言葉遣いと態度の評価)があり、わが流とわが道場の指導方針に賛同される方を入門許可対象者とします。
少年少女部については、親子面接をいたします。
●道衣ならびに必要武具
道衣(西郷派指定の正式道衣か柔道衣)・木刀(男子は大刀用、女子は小太刀用)・腕節棍
※道衣・必要武具はこちら
●見学について
見学:可(ただし、入門をする方に限り見学が許されます)。
メールか電話で、必ず事前に申し込んだ上で、お越し下さい。
見学の心得:見学をされる方は、担当指導者に見学をする旨を願い出て、礼儀を正して見学ください。礼儀としては静坐で見学をお願いしますが、途中で足痛などが起れば、足を崩すことも許されます。
ただし、 一番最初から、胡坐(あぐら)などでの見学はご遠慮ください。また、喫煙しながらとか、飲み物を飲みながらの見学もご遠慮ください。また、小さなお子さんを連れての見学もご遠慮ください。
案内書配布:見学をされる方に対しては、わが流の案内書類を配布しておりますので、入門手続きなどに関しての詳細は、担当者にお尋ねください。
ご注意:申し込みをせずに、突然の来訪されることは固くお断りします。
また、最初から入門する気持ちがなく、「ただ参考の為に見るだけ」などの見学も、固くお断りします。
●体験入門もあります(体験入門料2,000円)
体験入門をする場合は、メールか電話で事前に申し込んだ上、お越し下さい。また体験入門される時は、指導者に指示に従って稽古を進めて下さい。自分勝手に、力で競ったりせず、真摯に体験する事を教わる者の姿勢として、礼儀正しく、体験入門を行って下さい。
※体験入門はあくまでも「過去に武道経験のない方」や「入門を考えている方」が対象です。体験入門を通じて、西郷派武術を体験して頂く為のものです。
最初から入門する気持ちがなく、強弱論に固執し、好戦的かつ挑戦的な、競い合いの体験ではありませんのでお間違えなく。
※体験入門を行う方は、稽古開始前に10分程度の面接を行います。面接によって、わが流に指導方針や考え方と異なっている方は、お断りする場合もあります。
連絡先 総本部・尚道館
受付時間/午前9時〜午後9時まで。(それ以外の時間帯はご遠慮下さい)
尚道館電話:093−962−7710(代)
尚道館FAX:093−961−8224(FAX)/受付ならびに問い合わせは24時間可
●入門に関するお問い合せメール:kurosaki@daitouryu.com
少年少女部については総本部・尚道館の基本稽古法に準じます。
【儀法の指導範囲について】
学生・社会人部については、「大東流手解き」を中心にした大東流基本柔術が中心で、「合気」は指導いたしておりません。大東流の基本的な柔術(大東流柔術百十八箇条)を学ぶことを目的としているため、合気などの高度な技術を希望の方は、総本部尚道館の方に入門下さい。
また剣術、槍術、棒術、据物斬等の、その他の技法も当道場では指導しておりません。
西郷派大東流合気武術を総合的に、複合的に、実戦武術の立場から修得を希望する方は、総本部尚道館の入門審査を受けて、尚道館の方へお訪ね下さい。
西郷派大東流合気武術の「合気」の教え四ヵ条
1.重力に逆らわぬ事
敵を誘導するのに、丸く、丸く動いて、求心的に巻取る転身儀法(てんしんぎほう)については、一昔前までは秘伝と称され、一般にこの事を知る人はいませんでした。こうした、丸く誘導する捌きを、今日の合気道や大東流を学ぶ人では、知らない人はいないと思われます。
しかし、こうした敵を誘導した際のその時、重力に従って、敵を次第に沈めて行くと言う方法はあまり知られていません。これは大党流独特の捌きであるからです
転身儀法は、いつも丸い「捌き」を行い、重力を味方に付ける事が大事となります。
自分から力んでしまうと、重力に逆らった事になり、これでは敵に反撃するチャンスを与えてしまいます。したがって余分な力は抜ききって、敵の重力に従って、まず「気を鎮(しず)め」ます。次に「気を下に落とし」(詳細な気を落とす口伝あり)ます。こうする事によって敵は、倒れる事を嫌い、逆に伸び上がろうとします。
そこで敵が、重力に逆らった瞬間、顛倒(てんとう)してしまうのです。
そして自分自身に念ずる事は、「地球の重力を味方に付けているのだから、負けるはずがない」という自負であり、宇宙法則を自らの味方に付ければ、必勝は間違いありません。これによって「重力を味方に付ける」という、意味がお分かりだと思います。
2.滴の速いスピードに目を奪われない事
合気系の武道家(合気道や古流柔術)にとって、空手や拳法は一方的に食われる立場であると錯覚しやすいようです。
そして何か、こうした格闘技に対して、天敵のような存在と考え、速い動きについて行けないのではないか、と恐怖を抱きます。
しかし突きの拳や、蹴りの足は、真剣の切っ先の点に比べれば、大きなものであり、真剣を捌く事ができれば、こうした突きや蹴りは、容易に捌く事が出来るのです。
しかし昨今の合気道や古流中術の修行者は、こうした稽古をあまりしていないようです。
ともあれ、突きや蹴りの速い動きに合わせて、自分も早く動いて、結局、人間の内在する力を自ら崩してしまっています。つまり、敵の速い動きに翻弄されて、自滅してしまうわけです。これでは「合気」は成り立ちません。これは逆に、相手の合気に掛かってしまった事になってしまいます。
人間の一つ一つの動きは、意念の連続に他なりません。
敵の動きにブレーキを掛けるためには、「呼吸法」というものが重要になります。
相手が短く切る呼吸を激しくする時、こちらが深く長い呼吸をし、相手の拍子と躍動と、間(ま)を狂わす事が大切です。つまりタイミングを狂わせてしまうわけです。そして自分の緩い動きに、相手を引き込まなければならないのです。
3.常に呼吸を鍛練する事
呼吸が乱れれば、精神が乱れ、ついに心が乱れて、幽体と霊体がグラグラとぐらつきはじめます。こうなりますと、とても「合気」どころではありません。
呼吸法に関する大東流の口伝は沢山ありますが、基本的には常日頃から、深く長い呼吸が出来るように修練しておく事が大切です。
自分の特異な間をつくるためには、呼吸を自在にコントロールし、相手の攻撃に対し、呼吸を狂わせる備えをしておく必要があります。
つまり攻撃に対し、「吸う息」でその力を吸収し、吐く呼吸で相手に返す事は、「合気呼吸法」の口伝の一つとなります。
基本的には、腹式呼吸を行って、深く長い呼吸が出来るようにしなければなりません。
また一ランク上位の呼吸法に「逆丹田腹式呼吸法」と言うのがあり、これは西郷派大東流の高級儀法であり、口伝となっています。
4.敵に親しむ事
立ち向かう敵に対して、憎しみや恐れを抱くのではなく、こうした心をいち早く捨てなければなりません。
「逆らう心」を持てば、反感が生まれ、磁石のN極同士のように反発してしまいます。したがってそれと逆の、和して親しむ事が大事となります。まるで愛するように、敵をこの中に誘導し、抱きすがり、密着して、取り込んでしまう、あるいは呑んでしまうと言う事が大事です。
大東流の戦闘思想は、接近戦です。
もちろん転身の要領で捌きながら、入り身の動きで入らなければなりませんが、この場合、正面から入るのではなく、捌き取った側面から入るようにします。これを「死角を捕る」と言います。
しかし基本的には、自分の心の中に、殴られようが、蹴られようが、「すがりつく」「密着する」という『漆膠(しっこう)』という「粘り着き」が大切で、こうした考えから、敵に密着する事は不可能でないので、西郷派大東流では「敵に親しむ」というふうに表現するのです。
すなわち、これが森羅万象における「同化」です。
これは敵に対し、その動きにブレーキをかけると同時に、絶対有利な位置を取るために、『漆膠』という技術は欠かせぬ儀法であり、空手や拳法や、剣などの、やや遠い間合いの敵には、特に修得しなければなりません。
また、見かけ倒しの派手な動きや、拳法などの華麗なコンビネーションには、絶対に惑わされてはなりません。演武主体の武道はアクションがオーバーな割には、効果がそれほどでもありません。
そして「親しんだ」後は、関節を取り、頸(くび)をねじるわけで、敵からは、決して親しまれないようにしなければなりません。
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