人類淘汰の時代が始まった
玄米は放射性物質を除去する働きがある
 玄米については更に、探究のメスを進めて見ましょう。

 玄米成分の中に、フィチン酸という物質が含まれている事は、既に述べた通りです。
 このフィチン酸は、放射能などの影響で発ガン性物質を、体外に排泄する作用をもつ物質が含まれている事を今まで述べてきました。
 さて、これを実証を裏付けする人達を、広島・長崎の原爆被爆者から探して見ましょう。
 この証明は、太平洋戦争末期、広島と長崎で被爆体験をした、各々の被爆者のうち、日頃から玄米食をしていた人達によって証明されています。

 当時七歳で、昭和二十年八月六日、広島市内で被爆した平賀佐和子さんは、爆心地から僅か二キロの距離にいて被爆しました。
 ところが佐和子さん、日頃から玄米菜食の食生活をしていた為、被爆後、一時的に急激な変調を躰に受けたものの、やがて健康を取り戻して、通常の生活が送れるようになりました。

 その後、結婚して、七人の子供を産みましたが、原爆症などの後遺症は殆ど無く、また子供にも、遺伝による放射能被害はゼロという事で、以降元気な生活を送りました。
 原爆症の多くの女性は、子供が産めない躰になります。ところが佐和子さんは、日頃から玄米食を実行しており、玄米に含まれた、生殖機能を正常に保つビタミンEの豊富な恩恵と、フィチン酸の放射能排除の作用を受けて、子宝に恵まれたと思われます。

 さて原爆症とは、広島・長崎の原子爆弾被爆によって人体に生じた病症を言います。
 この病症には、急性傷害と後障害とがあり、前者は原爆外傷や原爆火傷の他に悪心(おしん)・嘔吐(おうと)・白血球減少・出血傾向・脱毛・貧血・発熱・口腔咽頭病巣・続発的感染症などの放射能による傷害が著しく現われます。

 また被爆による火傷は、ケロイド(Keloid/皮膚の創傷や、火傷の痕(あと)にできる瘢痕(はんこん)が異常に増殖して隆起したもので、原因はいまだに不明とされている。一説には体質によるものともされる。原爆被爆者にこれが多発した)が現われ、更に眼の障害には、白内障が多発しました。
 後障害としては白血病(白血球の腫瘍性増生を来す疾患。急性・慢性、また骨髄性・単球性・リンパ性などの別がある)、種々の悪性腫瘍、発育障害、胎内被爆による小頭症、諸種の健康障害などが挙げられます。

 また昭和二十年八月九日、長崎で被爆した、当時、長崎市内で医院を開業していた医師の秋月辰一郎さんは、原爆投下直後に、もろにその爆風を受け被爆しました。躰の至る処を火傷し、負傷しましたが、日頃から玄米菜食をしていた為に、一命を取り止め、長寿を全うしました。
 医師の秋月さんは、原爆直下で被爆しながらも、その火傷がケロイド状態にならず、通常の火や熱湯などのように、皮膚が熱に触れて傷つく状態の火傷だったそうです。

 また被爆直後、被爆した市民の看護の為に、看護婦を連れ立って、被爆者の看護に当たりましたが、看護婦達も、日頃から玄米菜食であった為、放射能被害を、全くといっていいほど受けずに済みました。この事は、玄米放射性物質を速やかに解毒排泄する作用が働く事を、雄弁に物語っています。
 次の世代を世に誕生させるといった、玄米の種子には、もともと放射性物質や重金属などの有害物質を排除し、はね除ける能力があり、人類が生命活動を押し進めていく為に、その能力がおのずから備わっている食品であるといえましょう。

 こうした能力は、白米には存在しません。白米に、放射性物質や公害物質を除去する力はないのです。
 それどころか、血液性状を根底から狂わせて、混乱を招き、消化機能を失墜させる元凶しか持っていません。その上、肝臓や腎臓などの解毒機能を弱め、糖尿病を招いたり、自律神経や内分泌機能の拮抗を失なわしめて、公害物質や放射性物質を蓄積し、発ガンの要因を作ります。

 そして放射能の恐怖は、何も核爆弾によるものだけではありません。
 例えば、原子力発電所にミサイル弾道を打ち込まれた場合、これだけで広島型原爆の数百倍にも匹敵する破壊力が生まれるのです。私達はこうした核施設と同居している事を忘れてはなりません。


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